【M女レポート】涙のバスガイド
それが彼女の言葉だった。
なぜ彼女は泣きそうな顔をしていたのか?
これはもう時効なので、彼女についての本当の話をしても良いだろう。
彼女の仕事場は観光バス。
目的地に着くたびに乗り降りするお客様。
そんな彼らがほうぼうで落とし物や忘れ物をしてしまう事は珍しい事ではない。
しかもあちこちを転々とする為、どこで何を紛失したかを特定する事は難しいという事を、経験上彼女は知っていた。
そんな理由もあって、つい魔が差してしまったのだ。
お客様の置き忘れていったブランドものの財布に彼女は手をつけてしまった。
中身が欲しかったわけではない。
そのフランス製の高級財布はとても可愛らしいデザインで、一目惚れしてしまったのだ。
男はそれを外から見ていた。
もちろん怪しいと目していたわけではなく、単に彼女の容姿が目を引いたからだ。
そんな監視の目がある事を彼女は知る由もなく・・・
その後、バスから降りた彼女を男は呼び止め追及した。
そして彼女は涙を浮かべて、自ら冒頭の言葉を絞り出した・・・というわけである。
黙っておいてやる引き換え条件として、
その夜、彼女はとある高級ホテルの一室に呼び出され縛られた。
それが真実である。
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